8月当たり前のように治療所は、開いています。以前8月は、丸まる一か月休暇を取るスペイン人が大半でしたが、今では、企業が許さないのか,それとも個人の知恵か、2週間とって、あとの2週間は、好きなときに取るというパターンが一般的で、以前は、8月は、車も人もガラガラのいたって居心地の良い8月でしたが、この頃の夏は、結構車も、人もそれなりに目立ち、ガキの姿が、見られないことは変わりませんが、マドリッドも都会になったものだとしきりにうなずく今日この頃なのでした。
それでも、お勤めさんは、1年14か月の給料、一か月の休暇が保証されていますので、有給休暇を残すなんて発想は、まったくありません。週末の土曜、日曜の休暇、祝日をつなげて、できるだけ長く休暇を取ることに苦心する姿は、まったくあっぱれのスペイン人です。普通の店員さんは、1000ユーロ前後(12万円)の給料が普通ですので、家賃が500ユーロ(6万円)前後が普通ですので、やはりつらい現状がありそうです。ちょっと気が合う男女が、経済的な下心で、共同生活をすることもままならず、離婚をしても、一緒の屋根の下で生活しているカップルも知っていますし、スペインの生活は、やはり、きついと言えば、きついのかもしれません。それでも見栄っ張りの人種ですので、いい車を所有してさもさもの人生の人達も沢山います。そんな家庭の夕飯は、結構ひっそで、アーモンドやピーナツ、ハムにチーズといった簡単食でごまかす家庭も多いようです。どこの国のサラリーマンも同じで、もらうお金が決まってますので、必然的にどこかでけちらなければ、やっていけない訳です。
その点、ちっぽけでも自営は、日銭として現金が入りますので、がむしゃらに働けば、それだけ反動消費はありますが、気分は、金に追いかけられないという強みもあるわけです。よく夏休みは何時と患者さんに聞かれます。実際、8月以外の週末は、セミナーで海外、地方とドサ周りが多いので、8月は、ほとんどマドリッドにいることを最大の骨休みと感じる私ですが、確かに、休みを常識と感じる、スペイン人には、休みを取らないことが異常ですので、適当に答えてお茶を濁しているのが現状です。キリストが、日曜日は休みなさいと言っているのですから、堂々と休みを取るのが、ヨーロッパ人の義務のようです。
あんだけ休んで、会社にもうけをもたらすのかと疑問に思うことがありますが、その分、価格に比例されていますので、若干、商品の価格にもおのずと影響しているのは、致し方ないことのようです。大方は人件費に食われるようです。常識で、何気なく食べてる昼のセットメニューにしてみても,並の下、位の値段が,1200円位ですので、日本に行って実際に食事にお金を使った経験のあるスペイン人は、日本の食事の安さにほとんどの人が脅威を感じたはずです。過酷な競争が、もたらす結果が日本のお家芸ですが、自殺者、年間3万人の日本の国が素晴らしいかは、確かに疑問です。
一か月日本に滞在すると妙にスペインの生活が、ガタガタ言っても懐かしく、そしてもう帰ろう、もう帰れると思うのが現実ですので、やはりスペインの懐の深さを感じるのは、私だけではないと思います。来週は、まだまだガラガラ、そしてさすがに8月の第4週は、活気が戻ってきます。また1年の始まりです。ここ2,3年、世界的にどうなんでしょうか、混とんとしたスペインの政府、そして経済、今日を生ききる、これしかなしが、結論のようです。