マドリッドの日本人会のイベントとして夏の盆踊りと正月明けの餅つき大会があります。いずれも毎年の恒例となり、何やかやで餅つき大会が27回目を迎えました。毎回800人、ひところは1200人ほどの来場者があったりして結構スぺインと日本の友好の架け橋気分になった時期もありました。
日本人学校の体育館をお借りして、毎年1月の第2週に大会を開催するのが恒例となっています。1歳の子が、27年で当然27歳の年を迎えるわけですから結構長く続くイベントといえます。1歳の子を例えると何と無く理解する程度かもしれませんが、50歳の人を例にとると、27年後は77歳です。この辺が実に微妙で、27年の間に死んでしまった人も随分いるわけで、このイベント開催の長年の継続魂は、少しは褒められてもいいんじゃないかと思います。
マンネリといわれる時期を通過するとこれはもう立派な、立場に変身するのでした。ただスタッフの若かえりを前もって考えておかないとみんなロートルが目立ち始めるころにはもう手遅れの状態になります。日本のお祭りも若手の参加がイマイチで、年年、縮小及び消滅が、自治体の頭の痛い所らしいです。
このスペインのイベントも、30年近く継続しているとやはりロートル主体になりますので、動きがどうもイマイチで年一回の催しを何とかと思う反面、体がもう動きません。かといって若い者に命令して効率を上げるのは、会社での方法で、ボランティア活動に命令などもってのほかで、気を使うぐらいなら、自分でやっちゃおうが気持ちとして優先しますので、いつかはそれじゃ―、これで解散が目に見えているわけです。
若手を育てろと、言われても、根性路線か、ほめ殺し路線かも、正直悩むわけです。今の時代の主流は、ほめ殺し路線が主体のようですが、勘違いする若者も非常に多く、すぐに一人前の口を叩かれたりして非常に難しいわけです。こんな訳もあり体育会系の若者を会社が優先して採用するということも現実として出てくるんだと思います。
ただガキの頃に親父といったところが、餅つき大会であったり、盆踊り大会であったり、その上、親父が、毎年行くような親父であれば、その時の印象が、ガキの頃の思い出として強烈に頭の底の埋め込まれるわけで、そんなことが、日本ファン、日本人ファンにつながって行くのでした。
例えば、トヨタの車が、スペインで目立ちますが、トヨタの車の性能が良いからオンリーで買われているのではなく、そんな間接的な土着日本人のたゆまない、日本いいよ、日本いいよのコールが浸透したから、日本製品、そして日本人のイメージが好印象をもって、素直に受け入れられるようになったのです。そんな土着人の貢献を3年で帰ってしまう、駐在員や、そのファミリーの中には、そのへんのところを理解している奥ゆかしい人たちもいますが,半分ぐらいの輩は、彼ららしい処世術で、日本の家のローンのためや、日本に帰った時の準備に追われて、スペインの社会に入り込むなど、もってのほか、もっぱら腰掛け、日本人集団の中に閉じこもり、ただただ心貧しい生活に耐えてる人も目立ちます。
土着日本人は、スペインが好きの一言、好きだからいられるの一言で解決できる超単純人間が、私を含めて沢山います。日本の昔の親父の合言葉、何をやってもいい、ただただ人様に迷惑をかけるなよを胸に刻み他国で生きているのでした。性格の悪い奴は、確かにいますが、犯罪を犯すような悪党は、ほとんどいません。他国にいるからこそ、日本の良さが分かるのも事実のようです。
土着の維持(餅つき編)
2019年1月15日 | 0 comments