勝負の年だよ、おっかさんの巻

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4件のレストランを持ってる、指圧の患者さんがいます。毎週一回の割合で受けに来るんだけれど、久しぶりに電話の予約があって、施術をしました。めったに施術中話しかけないんだけれど、話してもいいかいというから、どうぞの一言で、会話が始まったのでした。4件の内、2件を手放そうという話で、そういえば、昨年の3月の15,6日から非常事態宣言が始まって早一年が経過したことをふと思い出したのでした。
 ちょっと前まで、感染者が急増したこともあって、第3次の非常事態宣言で夜の9時まで、営業OKの状態が続いたのでした。外面のスペインは、結構動いているように見えますが、実際に、ここに住んでいる人間には、限界の一言が見えてきたナーが現実なのでした。丁度3月スペインは、アーモンドの木に花が満開で、もうすぐ春ですよの歌が聞こえてくるのでした。
 今週から夜の10時までの延長が許されたとは言いながら飲食店のここ1年の営業は、めちゃくちゃだとは思いつつ、対岸の話と受け止めていた私は、実際の現実を短い時間ながら、実際の現実に直面しているオーナーの生のお言葉を頂戴して、結構ずどんと胸に突き刺さったのでした。
 ここスペインは、飲食店の営業が、お昼が1時半から4時、そして夜の部が8時から12時とやたらと遅い食事を楽しむ国なので、夜の9時に閉店じゃ、お客なんか来るわけがない国なのでした。お酒を提供するバーももっぱら夜の1時、2時が常識の夜更かし大好きの国ですので、マー大打撃の嵐が吹き荒れているのでした。夜更かし大好き、結構羽目を外せるが、最大の魅力で、ヨーロッパの羽目を外すことが大好きな人間が、観光客としてきてお金を落としていたのがこの有様です。
 観光業頼みの国である、ほとんどのヨーロッパは、1年辛抱してまだこの有様の経済は、やはりきついの一言なのでした。何しろ外人の観光客相手のおみやげやさんは、約1年間、収入がほとんどゼロです。特に中国人、韓国人、そして日本人相手のバック屋さんや毛皮関係のお店は、閉める選択しか残されていないのでした。
 現実問題として国や地方自治体の補助など、あるわけもなく、ちょっとやばくなってきたのが、はっきりと自覚できる段階になってきたようです。前に述べたようにもともと国など信じていない国民ですので、それなりにブラックのお金をもってしのいでいたのが、大金持ちや麻薬屋さんは別にして、常識営業の商売人が、そろそろ隠れ資金の底が見えだした感がしてきました。
 実際、街を歩くと御貸し物件や、売り物物件の張り紙が目立つようになりました。お乞食さんもビルのちょっとしたスペースに段ボールで、寝床を確保したり、自治体の職員である清掃員を削減したつけなのか、町全体がうす汚く感じるようになりました。
もちろん犯罪も増加の証か、パトロールカーも頻繁に見かけます。外出禁止令も私たちの脳裏に焼き付いていることもありますが、犯罪に巻き込まれることを恐れてか、いくらスペイン人が外に出ることが好きな人種とは言いながら、自宅にこもりがちな傾向は、どこの国も同じかもしれません。
 スーパーに行っても,古参の販売員が、少なくなったのか、ギクシャクした販売員とお客の関係が、マスクを通じての会話が一そう、そうさせるのか、できるだけ会話を少なくして、できるだけ不快感を味わう機会を減らそうとする本能が無言へといざなうのででした。
 邦人だって、スペイン人の旦那が職を失い、その上奥様日本人のお土産屋や日本レストランのバイトでさえ、この時期やばい時代で,帰るに帰れぬ、国際結婚の人もいるとのことです。ガイドさんや現地採用の日本人は、修羅場を味わっているんじゃないかとうわさが流れても、うそでしょうとは言い切れぬ現実がここにあります。3年で帰る日本の会社の駐在員は、この機をチャンスといっそう、つつましくして、日本の住宅ローンを返そうと必死になっている人も、いるとか、いないとか。。。。。
 結論として今は、耐えるの一言なんですが、この一年、少なくてもワクチンの接種までは、耐えなければなりません。ブログを書いている私も、もし一か月ぐらい更新されなければ、逝っちゃったのかなーとふと疑問を持ってください。しかしまだまだ死なないの根性だけでは、どうしようもない時期がここ1年なのかもしれません。まさにこの1年が勝負です。
 お陰様で手に職の指圧のお陰で、どうにか頑張っております。誠に持ってグランマエストロ浪越徳治郎先生に感謝しつつ、今日のブログを閉めて、お休みなさい。
 明日から希望の3月です。マドリッドの3月は、極楽天気だぞー。

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