この歳になると、月日の経つのが妙に早いのに驚かされます。65で定年なんだからもうゆっくりしてもいい年なのに、まだまだ死ない感じで、妙に未練たらたらの日々を送っている自分がいます。部屋中、指圧の資料が散乱して、見もしない紙類が何年も、埃まみれになって放置されています。何時か世に出そうとして保管しているわけですが、おそらく急に心筋梗塞で、あの世行きにでもなったら、嫁さん、娘、息子にとって、何のなんの、ただのゴミな訳です。素早く2,3日で処理される運命なのですが、頭で理解しても、ぐずぐず、まだまだシュレッダー行きにはなっていないのでした。洋服だったら、未練なしでスパッとふてられるのですが、この手の品物は、どうもどんどんたまっていくのでした。
人は順番にこの世からおさらばするので、人さまがお亡くなり、遺品として残されるのは、相当な偉人であり、大体の私を含めた普通の人があの世に逝けば、何とか資料館なんて発想はないわけで、できるだけ親近者に迷惑が掛からないように整理をしておかないと恥ずかしいものまで、残しちゃ、イメージが落ちますので、早い所、処理したいとは、つくづく思っているのですが、なかなかできません。全くもって情けない自分がいるのでした。
スペインの総面積が、日本の4倍、人口が日本の4分のⅠという事で、さぞかし広い家で、住めるのだろうと想像しがちですが、投資対象が、あまりないので、どうしても不動産が、ガチで投資対象になっているのが現実です。もちろん世界的に都市集中の仕組みですので、家の価格は、東京と同じぐらいと思われます。以前は、120平米あたりが標準家庭の住まいでしたが、今では70平米、80平米が、当たり前になり、狭いうえに、都会から離れた場所を開発して若者の住居といったような、都市計画が一般的になっているようです。
一頃、マドリッドは、広い空間の街並みが、一般的でしたが、狭くそしてごちゃごちゃの街並みのマドリッドになったようです。ヨーロッパのアフリカといった所に魅力のあった、スペインがヨーロッパの国の正式な一員となったとたんに、スペインの良さが、まったくなくなったようで、私などは、昔のスペインを知っているゆえの不満は確かにあります。それでもまだまだ、スペイン特にマドリッドは、外人にとっては、実に住みよい場所かもしれません。マラガ、イビサ島なども同様なことが言えそうです。一頃、ロシアのマフィアが、マラガあたりの海岸の別荘地を爆買いして話題になったことがありますが、スペイン人は、あまり自分たちの領土に、敏感じゃないみたいです。金が入ればokこんな感じです。スペイン特にマドリッドは、中国人の金持ちのターゲットになっているらしく、あれも、これも、中国人のオーナー所有といった臭いをぷんぷんさせた場所がいっぱいあります。
中国人のルイビトン好きは、有名で、スペインに一個しかない百貨店のコルトイングレスのゴマすりようは、鼻につきます。しかし金を置いてゆく中国人は、やはり、間違いなく神様なのでした。
そんなこともあり、月単位で借りられる有料物置が、至る所に出現しています。町中の街路際にレストランや喫茶店のテラサが出現して、身障者の歩行の安全を無視した商売が、目立ち、役所も場所代欲しさにやくざまがいの寺銭稼ぎをして、街並みのゆったり感が完全になくなり、昔の良さが、全く消えたマドリッドの今があります。それでも日本に帰り、畳の上でご臨終を望まないのは、やはりスペインには何かあるんだと一人合点している自分がいるのでした。
せこくなったぜもうマドリッド
2023年6月8日 | 0 comments